白緑蝶"vacances【続2】
「ああ

 おねえちゃんも同じだって
 カッちゃんが言ってたけど
 何も我慢することねえじゃん

 花屋を始めるのは、明日でも
 何年先でも構わない
 
 途中で休業したっていいわけ
 で二人の思うようにしてくれ
 て構わない
 
 もちろん、家賃は今まで通り
 カッちゃんのお店にも払って
 貰うし、閉店中の花屋の家賃
 は俺とカッちゃんで折半な訳
 で、奥様が動いてくれないと
 俺達の小遣いが底をつくだけ
 のことさ」

「カッちゃん、本当なの?」

「ああ、まあな」

「まあ、俺とカッちゃんは男に
 生まれてきたわけで子供は
 代わって産んでやれないけど
 愛する家族が笑って過ごせる
 環境を与えてやることはでき
 る

 どう、お二人さん?
 
 それで、花屋だけど
 受け取る?
 
 まさか、拒否る?」

「もう、ソラ
 拒否するわけないでしょう
 ねえ、おねえちゃん?
 
 あ~あ~、おねえちゃん
 泣かせちゃった」
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