白緑蝶"vacances【続2】
そして、やっとソラに会えた。

この時を、どれ程までに心待ち
にしていたことか。

愛する貴方に逢えた・・・

本当は、体を交えることなんか
よりもたったひと言、愛の言葉
がほしい。

おまえが、好きだ

おまえに、会いたかった

おまえを、愛してる

ひわを・・・

そう言ってほしい。

「ユラ

 早くしろよ」

心と心で、繋がりたいの。

だけど、それは叶わない。

叶わないのならせめて温もりを

すぐに消えてしまう温度でいい

その温もりを私は求める。

その行為が後に、どんなに私の
心を鋭く突き刺すナイフとなっ
ても構わない。

『ひわ、やめなさい

 嫌だと言いなさい

 もう、逢わないと・・・』

言えない・・・
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