白緑蝶"vacances【続2】
そう、警告音が私の中でずっと
鳴り響いてるの。

わかってる。

今以上、もっと苦しくなること
わかってるよ。

だけど、それがほしいの。

どうしても欲しい・・・

私は、泣きそうになるのをグッ
と我慢してソラの前に立ってる

そして、着ていた上着を脱ぎ

洋服をひとつずつ、ゆっくりと
脱いでいくの。

じれったいぐらい、ゆっくり。

そんな私に苛立ちを覚えたのか
ソラは言う。

「おせぇ」

灰皿に煙草の吸殻を押し付けた
貴方は私に近づき、私の洋服を
パッパッと脱がしていく。

大好きな花柄のブラウスがソラ
の手に寄って、今、投げ捨てら
れた。

ソラに剥ぎ取られた洋服は、床
に散らばる。

その冷たい床の上で、私達は

愛、交える。
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