白緑蝶"vacances【続2】
「ご、めん、なさい
 そんなつもりじゃ・・・」

泣いてる、卯月・・・

「ソラ?」

俺は、買い物を済ませ隣に立つ
好きでもない女の肩を抱く。

「うぜー

 おまえが消えないなら
 こっちが消えるわ

 じゃあな、セナによろしく

 行こう」

俺は、一度も振り向くことなく
前を見て歩く。

俺のテリトリー・・・

俺の心の隙間に居座る卯月

おまえの存在に、俺はもう正直
うんざりしてる。

女の肩を抱く手を退けて歩道に
俺は立ち止まる。

「つまんねー

 帰るわ」

「えっ、ソラ

 ねえ、ソラってば」
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