白緑蝶"vacances【続2】
俺の腕を取る、女。

好きでもなんでもない女。

「俺に触んな
 
 おまえとは終わりだ」

「そんな~
 
 私達、うまくやってた
 ・・・」

「俺は
 おまえを愛してない」

こんなこと、わざわざ口に出し
て言わなくても、俺と付き合う
女なら、みんな知ってる。

「そんなこと、知ってる」

俺は、人なんて愛さない。

愛せるのは、自分と音楽だけ

自分だけが、かわいくて
自分だけが、正しい。

人を傷つけても、この胸は
なんて事ない。

泣いてる女を見ると鬱陶しく
てたまんねえ。

被害者ぶってんじゃねえ。

おまえ等だって、欲しいのは
横にいて映える男。
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