白緑蝶"vacances【続2】
「気にすんなよ

 確かに、彼女が言うように
 いつものおまえの歌は少し
 愛を舐めてる感は否めない
 けど

 今夜の歌声は今までの中で
 最高、一番だったぜ」

「愛をナメてる・・・ふん
 
 けなしてから褒められても
 嬉しかねえよ」

俺はその後、一人で飲みたいと
みんなが帰った後も、この場所
で飲み続けていた。

酔いがだいぶん、回ってきた頃
声が聞こえた。

「ソラさん・・・」

名を呼ばれ、振り向くとそこに
帰ったはずのおまえが立ってた

「ソラさん、だけですか?
 
 シゲキや、みなさんは?」

「ああ、アイツ等なら
 ついさっき、帰ったぜ
 
 セナなら、おまえのこと
 許してやってくれだとか
 しつこく最後まで俺の傍に
 まとわりついてたけど
 
 許すって言ったらサッサと
 帰ってったぜ・・・」
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