白緑蝶"vacances【続2】
「抱いてもいいか?」

「えっ・・・」

「ただ、抱きしめるだけだ」

卯月は、コクンと頷いた。

抱きしめた腕の中、おまえは
言う。

「私、ソラさんのことが好き」

「俺も、ウズキ
 おまえが好きみたいだ」

先のことなんて考えたら

おまえを抱きしめることも

愛を告げることもできなかった。

辛い想いさせること

わかってた

苦い思いをすることも・・・

それでも、おまえに触れたこと
俺は後悔したりしない。

例え、一番の親友瀬名を傷つけ
大切に築き上げてきた仲間との
夢、その全てを失っても・・・

「ソラさんのテリトリー
 侵入しちゃった・・・」

「バカな女
 
 言っただろう

 知らねえぞ
 出れなくなっても」

口づけを交わす、二人。
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