白緑蝶"vacances【続2】
「ねえ、ソラ

 今度、偶然、どこかで
 貴方に会った時

 貴方に声をかけたら迷惑?」

私は、ボソッと問いかけた。

必要なことは煙草を吸って誤魔
化すくせに、私が聞きたくない
言葉は、いつもはっきりと言う

残酷な男・・・

「ああ、迷惑だ」

「ソラじゃなかった

 かも・・・」

私の視線は、貴方を見てない。

見ているのは、窓の外に浮かぶ
あの、月。

「私の、見間違い・・・」

私は、浴槽へ逃げた。

泣いてる顔をソラに見られない
ように。

洋服に着替え終えた私はソラと
顔を合わせづらいけど、貴方の
もとへ行く。

ソラ、怒ったまま帰っちゃう?
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