白緑蝶"vacances【続2】
「そうなの?

 じゃあ、ヒワ
 
 私に向けてブーケ
 投げてよ」

百枝は両手を出して、私に
催促してみせた。

「モモ、だめだよ
 
 正々堂々と自分の運で
 ゲットしなさい
 
 わかった」

咲の言葉に頷く、百枝。

「は~い」

「えー、では
 
 いきますよ」

3、2、1

私が、後ろ向きに投げたブーケ
は、百枝の手にもモトキちゃん
や苫子さん他の女性陣、誰の手
にもキャッチされることはなく
受け取ったのは・・・

「あっ、あの、バカ

 ドラマみたいなオチして 
 ほんと、恥ずかしい奴」

呆れた、かっちゃんが見つめる
先には、私が投げた生花ブーケ
をしっかり手に持つ、真澄の姿

「兄貴、バカバカ言うの
 やめてくれる?

 悪いのは、ヒワだ」
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