白緑蝶"vacances【続2】
『表にふらふら出て行く姿が 
 見えたから追いかけた

 泣いてたみたいだけど・・』

『あったかい
 
 生きてるっていいね』

「ああ、私、あの日のこと
 あんまりよく覚えてなくて
 
 すみません
 ご迷惑をお掛けしたことだけ
 は、何となくわかります」

「いやっ
 
 迷惑じゃなかったよ」

「迷惑じゃない?」

私はそう瀬名さんに聞き返して
しまっていた。

貴方は、ニッコリと微笑む。

そうだなぁ、ソラさんとは違う
オーラを感じる。

どちらかと言えばソラさんより
も、庶民的な感じはするけど
それは今だけ。

「全然、迷惑じゃないよ」

「・・・・・・」

私は、瀬名さんを、じーっと
見つめて、いつものくせである
人間分析をしてしまう。
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