白緑蝶"vacances【続2】
「ひわ、おまえ
 あったかいな?」

「ああ
 さっきのスープ?」

「あったけぇ」


穏やかな、この時間
 
もう誰にも

邪魔されたくなーい。


「ひわ?」

「うん?」

「愛してる」

「私も・・・」

貴方の頬に両手を翳した私は
ゆっくりと顔を近づける。

貴方は、瞼を閉じた。

もう少しで、触れ合える唇の
距離。

その時、真夜中に鳴り響く
着信音。

私は、ソラの肩を叩いた。

「もう、ソラ
 鳴ってるよ」
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