白緑蝶"vacances【続2】
「そんなこと言って帰ったら
 みんなと飲むくせに」

「バレたぁ?」

ソラは私の手を、ギュッと
強く握りしめて歩み出す。

「ソラ、酔って眠ったら
 許さないから」

振り返る貴方は私の肩に手を置
いて背を屈めて私の頬にチュッ
とキスをした。

「承知

 いたしました」

私は、微笑む。

「ソラ、ヒワ

 行くぞ」

真澄の声に、私達は手を繋いだ
まま早歩きで歩く。

足取りは軽やか、ウキウキ気分

彼女、タマラさんの存在を忘れ
かけた頃、私達の目の前にまた
彼女は現れた。

あちらも家族でディナーを食べ
ていたようで、ドレスアップし
たタマラさんの姿がある。
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