白緑蝶"vacances【続2】
少し派手な色のドレスも上品に
着こなせる彼女は、洗練された
ものすごく綺麗な人。

隣に並ぶのは正直、嫌だな。

そんなタマラさんの隣りに立つ
ふくよかな年配の男性はタマラ
さんの言葉を耳元で聞いてこち
ら側を見た。

そして、高く手を上げ言う。

「テオ、テオドール

 君、こっちに来てたのかい?
  
 来ていたなら連絡くれれば
 良かったのに・・・
 
 エルヴィンにタカコ
 ハンナは来てないの?」

彼の傍に近づく、テオさん。

「おじさん、どうも
 ここへは僕だけです

 お仕事で忙しいと思ったので
 ・・・
 それに僕もそう長くはいない
 すぐに、ニューヨークに戻る
 ・・・」
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