東京空虚ラバーズのレビュー一覧
たった45Pながら、一本の映画を見てる様な感覚に陥りました。 素敵な世界観でした。 言葉の一つ一つにしっかりと意味があり、説得力があって、成程なあと思わず唸りました。 是非、一度読んでみて下さい。 オススメ致します。 素敵な作品をありがとうございました。
寂れたかつての大都市、東京。 その街に光は差すことがなく 彼は太陽を見たことがなかった。 そんな彼に、彼女は言う。 「ボクらの正義を探しに行こう」 正義を決めるのは、だれなのだろう。 *** まず、この作者様の文章力に目を見張りました。頭の中に鮮明に景色が浮かんでくる。凄い作者様を見つけられた、と感動しました。全て文字で構成されているのに、まるで本当に目の前で彼らの行動を見ているような錯覚に陥ります。不鮮明で鮮麗な映像。それは、自己満足の正義をあげる紙袋くんだったり、灰色の空だったり、割れた窓ガラスだったりするけど。読み終わって一筋の光を真近に見たような気分になります。『正義』という、とても難しいテーマを描かれた物語。作品全体に漂う退廃的な雰囲気に、不思議なノスタルジーを感じました。 一気に引っ張り込まれ、気づけば二度、三度と読み返す私がいます。ぜひぜひページをめくってみてください。
荒廃した近未来の東京を舞台に、“正義”を見つける物語。 コンパクトな内容ですが、確かな文章力と構成力であっという間に世界に引き込まれ、短編を読んだとは思えない濃い読後感を味わえました。 長編で読んでみたいとも思ったのですが、この量だからこそ本当に大事なものだけがぎゅっと詰め込まれていて、素晴らしい作品になっているのかもしれません。 『いつだって決めるのは自分さ だから ぼくらの正義を探しに行こう』 千景とアキラ。そして荒れ果てた街で今もなお生き抜く人々。 それぞれがそれぞれの正義を持ち、何が正解なのかもはっきりとはわからない。でも自分の中でだけは確かな“正義”を抱えて、正しいことを祈り進んでいけば、もしかしたら何かが変わるかもしれない。 まだ間に合う現代に生きているからこそ突き刺さる言葉の数々がここありました。 多くの人に読んで頂きたい作品です。ぜひご一読を。
始まりは ラジオから聴こえてきた 名も知らぬバンドの たった一回の その歌から (過去と現在が交互に描かれており、その混ぜ具合がとても上手です。文章は美しい。内容は愛しい。少年と少女が少しずつ大人になっていく、“普通な”東京でのおはなし)
アニメにしてみたらとてもシュールで余韻の残るアニメになりそう。 と考えながら読み進めてました。(悪い意味ではなく) 世界観、ストーリーの好みは置いておいたとしても(私は好きですが)、文章力の高さだけでも楽しめるお話です。 46Pと読みやすい長さでもあるので、一見の価値ありです。 ここで小説を描いているのであれば、感想はさまざまあったとしても読んで損はないかと思います。 内容はぜひ読んでみてから! 主人公の二人がまっさらでかわいい。 希望は自分の中にしかない。
とにかく文章力が素晴らしいです! それに読みやすく、 心に残る作品でした! 読んでいるうちに、 物語の中に吸い込まれて まるでその場にいるように 錯覚するほどの素晴らしい作品です! なので5つ星!!