あたしの救世主-long ver-
早すぎる別れ
幸せだった時間
Happy time。
「ななみー!行くわよー」
「はあい」
とてとてと、玄関に立つ母と父の元へ向かうその足取りは、まだ幼くて、この2歳の少女に、沢山の試練が待ち受けているなど、誰も想像は出来なかったであろう。
この日、2歳のあたし、ななみは、ある公園へ遊びに行った。
生まれたばかりの妹と、あたし、そして、両親。
滑り台で父と遊んだり、母と一緒にお弁当を食べたり。
「ねえねえ母さん!なっちゃんねえ、なっちゃんね!」
「はいはい、そんなに急がないの。ふふ…」
幸せな会話。
「父さん!次ブランコ!!」
「待って待って!危ないよ」
幸せな時間。