年下のあいつ。


「そんなこと…ないよ…

ベンチ、はいれたじゃん…」




ドキドキしてうまく喋れない。



私の心臓の音、聞こえてないかな…





「うん…」



山下君はまたさらに
私をぎゅっと抱きしめた。

山下君の香りがまた
私を強く包む。






胸の中に埋められてわかったこと。


それは、山下君はもう『男』なんだ
ってこと。




胸板は厚くて硬い。
顔の横に回った腕はほどよく
筋肉がつき、筋が浮き出ている。




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