年下のあいつ。


目を閉じた先輩はやっぱり
かっこよくてきれいで。




ゆるやかな風が先輩の髪を
なでるとサラリと揺れ、
シャンプーとワックスの香りが鼻をついた。



顔が近いからかなんだか
ドキドキする。




先輩の顔をこんなに近くで見たのは
初めてだ。







ふっ…






優しく先輩のほっぺに触れ、
クリームをとる。


ああ、やばいかも、私。
手震えてた。






「何?緊張したの?」




そう言う先輩は
ニヤリと笑った。







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