不良の有岡について。
同時に有岡の足も止まる。くるりと振り返った。
ちゃんと止まったことにホッとした。砂が熱い。太陽の暑さに気を取られていた。
「ちょ、何!?」
「なんだ、水着着てんじゃん。」
薄手のパーカーの前を開けられた。そこから覗く水着に、自分で赤面した。
ピンクのドット。慌てて前を合わせて、後退する。
「じゃあそのままで大丈夫だな。行くぞ。」
次は手首じゃなくて二の腕を引きずられた。否応無しに、海へ入れられるらしい。
かなり目立っているけど、そんなよりこれは死活問題。