不良の有岡について。
今日の昼に視界に入れた姿は変わることなく、明るい髪色とピアスが眩しい。
さっきの語尾の「な」の口の形で固まっていると、首を傾げられた。
首を傾げたいのは私の方だ。
「おにーちゃんと遊んでたんだよ。」
「良かったね。ちゃんとお礼言った?」
「おにーちゃん、ありがとう。おれいにいっしょにゆうはんたべよう?」
…はい?
私の左手を握って、弟が有岡の顔を見上げる。今、なんていった?てゆーかどこでそんな言葉覚えた?
有岡も驚いている様子で、きょとんとした顔を弟に向けている。
そして私を見た。
「頂きます。」