不良の有岡について。

お風呂掃除をしてリビングに戻ると、弟がソファーで眠っていた。
有岡がその上に静かにブランケットをかける。

「ありがとう。」

「ん。騒いで食べて疲れたんだろうな。」

ぽんぽんと弟の頭を撫でるその姿が珍しい。この人、すごく子供が好きなんだと思う。

そういえば、どうして幼稚園に居たんだろう。高校の制服を着てる男子が入ってきたら、先生も止めたりしないのかな。

「あー…俺も眠くなってきた。」

「帰んなくて大丈夫なの?」

「終電間に合えばいいや。」

「終電?」

ってことは電車乗って帰るの?



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