不良の有岡について。

左鎖骨の少し下くらいに唇が当たる。体が熱いのか有岡の唇が冷たいのか分からないけど、温度差を感じる。

その体勢のまま言葉を紡がれた。


「哀河。」

「あ、え?」

「だから、認めるよな?」

「うん。」


認めてるからキスしてって言ったんでしょう?と続ける前に、痛いくらいに吸い付かれた。


「哀河が俺のこと好きだって。」



…否定するタイミングを逃した。




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