不良の有岡について。

驚きながら言う。

頬の指を気にせず。


「何、どうしたの、朝早くない?」

「ちょっと恋人っぽく絡みにきた。」


意味が分からない。

私は首を傾げたまま歩き始めた。こーゆーのは聞かなかったことにするのが一番。


「哀河さーん、無視が一番心にくるんですが。」

「御勝手に。」


教室に入ってまで有岡が絡んでくるから、クラスメートからの視線が痛かった。

廿楽は有岡に対しては、つーんとしていて、私は少し笑ってしまった。

新学期早々、教室が変な空気になる。



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