不良の有岡について。










「なんかあったん?」

「え、」


職員室前で、生徒指導の教師の捕まった廿楽を廊下で待っていると、声をかけられた。

怒田は購買で買ったらしいおにぎりを四個持っていた。プラス、片手にお弁当…そんなに食べるの。


「有岡と、朝からいちゃいちゃと。」

「…ああ、あれですか…。」

「やつれてんなあ…。」


怒田は苦笑いしながら私の隣で壁に背を預けた。

廿楽はまだ来ない。どれだけ小言を言われてるんだろう。


「本当に付き合ってんの?」


視線は遠い所を向いていた。



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