不良の有岡について。




学校から夕陽を見ると、少し心臓がぎゅっと掴まれたように、切なくなる。

それは、幼稚園で迎えを待つ弟のことを思ってからかもしれないい、もしかしたら、普通に友達と遊びに出かけられない高校生活を送ることに、悲観ぶっているからかもしれない。

まだ弟くらいだった時、私にはお母さんが居たし、幼稚園にみんなが帰るのと同時に迎えに来てくれた。

あの母親面した人から、私は弟を半ば強引にこっちに引き込んだ。

私の我が儘を、そのまま今の弟に押し付けてるんじゃないかと、たまに思う。




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