不良の有岡について。
秋雨が降っている。
窓の外から音はあまりせず、時々降ってるのかどうかわからなくなる。
今日の夕飯は、昨日買った秋刀魚と大根の味噌汁と、
「あたしの方が長く哀河と居るのに。なんかジェラシー…。」
ジェラシーって。
ジェラシーはきっと、美味しくはないだろう。
「私、廿楽に言ってないことがあるけど。」
スプーンを口に入れた廿楽は驚いたようにこっちに目を向けた。
「でも、ちゃんと話せるようになったら話すから。」
続けて言うと、得意げな顔になる。ああ、やっぱり廿楽だ。