不良の有岡について。
昼休みギリギリで、教室に入る。
怒田が机に突っ伏して眠っているのを見て、珍しいなと思った。
「アイツ、授業中もずっと寝てね?」
有岡が私の席に座っていた。視線の先にはやはり怒田。
「よく見てるね。」
「話しかけようにも寝てるとな…。」
「有岡にそんな気遣いができたとは。」
「あ?」
嘘、と笑ったら頬を引っ張られた。痛い痛い。
有岡は立って、私に席を返してくれる。丁度、チャイムが鳴った。