不良の有岡について。
私が就職と言ったのがそんなに変だったろうか。
「有岡は?」
聞き返す。さっきはホストとか思ってしまったけれど、有岡はお坊ちゃんだから大学進学するのかもしれない。
同じように有岡も私の頭を撫でてくれた。
「保育士。」
「…へえ。」
「口開いてますけど。」
隙を突かれた。素早く口づけをして離れた有岡。
保育士、それは安藤先生の影響なのか。
確かに子供大好きだし、面倒見も良い。
私もなってほしいと思う。