不良の有岡について。

有岡と怒田は何人かに押さえられ、怒田の口元からは血が出ていた。

廿楽も驚いているみたいで、光景を見て唖然としている。


「お前に何が分かんだよ。」

「関係ねえよ、そういうの。教える義理もない。」

「あ?」


あの部活男子の怒田が威嚇している。
こちらに背を向けている有岡の顔は見えない。

ゆらりと、怒田は立ちあがって有岡を見た。

それから、私と目が合う。

有岡が振り返る。


「…え?」


口元が引き攣った。どんな顔だったんだろう、私。

私に、何かついてますか?





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