不良の有岡について。
有岡は、少し完璧過ぎる。
そして、自分に厳しい。
「なんか、哀河らしい答え。」
「そうかな?」
「自分関係してるってわかってるのに、他人任せでいいの。」
怒田の見解に何の間違いもない。
当たりすぎて笑える程だと思う。
私は、自分に関係しても無関心だって言い張るつもりなのか。
怒田の隣に座る。
意外なものを見るような目で私を見て、後ろに重心をかける。
「前言撤回。」
「え、」
「お前中学の時とは変わったよ。」
中学の時。嫌なワードに、目を細める。
怒田にもそれが分かったはず。
「理由、聞きたい。」