不良の有岡について。
半分以上が、私の所為だということはとてもよく分かったつもりでいる。
「で、不良の有岡くんは私の中学時代のことをなんで知りたかったの?」
「…お前って、たまに俺と弟同等だと思ってるときあるだろ。」
「だって、似てるから。」
微笑むと、顔を逸らされた。あれ、言わなきゃ良かった?
胡坐をかいた膝に頬杖をついて今度はこちらを見た。何か?と目を合わせる。
手が伸ばされて、ふと自然に顎を掴まれた。
う、ん?
そして、自然と重なる唇に自分で驚いて自分で受け入れた。
「あり、」
「何?聞こえねえな。」
「有岡、」
「あ?」
後ろ首を抱き寄せられたまま。
予想に過ぎないけれど、このまま誤魔化される気がする。