不良の有岡について。
怪訝な顔をしていたのが分かったけれど、セレブな有岡にはそんなことは通じないだろうと思って笑って誤魔化す。
食べ終わった皿を洗って、ベランダに出てみた。高級マンションて本当にすごい。
すべての家が塵…いや、星のように見えた。
良い天気。昨日が遠い昔のように感じる。
「手伝う。」
私の持っていた脱水されたバスタオルをひったくった有岡は物干し竿にかけていく。
洗濯物と有岡が、ミスマッチ過ぎて笑える。
いや、でもどうだろう。
保育園とかで、お昼寝用の布団を干す有岡を想像する。
あ、うん、良いかもしれない。
少しだけ安藤先生と似るところがあって、微笑ましくなった。