不良の有岡について。
もうすぐ試験だ、と思った時にはもう一週間前だった。
教科担当から聞かされる試験範囲を付箋に書き込んでいく。早く、試験がくれば良い。
そうしたら午前中で帰ることが出来るし、そうしたら弟のお迎えもちゃんと間に合う。
ふう、と息を吐いて窓の外を見ると青空。見ていると眠くなって、頬杖をついたまま眠りに落ちた。
「哀河ー、食堂行こうよぉ。お腹空いちゃうじゃん。」
腕をトントンと叩かれた。廿楽の声がする。
「んー…行く。」
「はよ起きー。」
教科書をしまって、カバンからメロンパンを出す。