不良の有岡について。

私も同じ疑問を持ったことがあった。思い出して、扉の外側でその様子を窺う。

「そういう話なんだっての。」

「じゃあ青鬼には一生会えないの?」

「…会えるよ。」

溜め息と共に、苦し紛れに吐き出した嘘。

私はそれに耳を傾けた。

「ずっと泣いてた赤鬼は、いつの間にか青くなった。それに気付いた村の奴等は、青鬼が戻ってきたと勘違いしたんだ。
結局、赤鬼も村を追い出されて山の中を彷徨いてると、偶然、青鬼に会った。」

「うん。」

「そして赤鬼と青鬼は静かに山の中で暮らしました。おわり。」



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