不良の有岡について。
息を吐く。もうすぐで梅雨が来る。
「あ、消えちゃった。」
弟が残念そうに呟いて、私も同じように空を見上げると、飛行機雲が消えていた。
でも、明日は晴れかな。
思って、有岡に聞く。
「今日の夕飯、サバの味噌煮だけど。食べていく?」
「頂きます。」
いつも通りの笑顔を見せた。
「そういえば、なんで私より早く幼稚園に居るの?」
洗い物をしながら、弟とテレビを見る有岡に聞いた。
「弟に会いに。」
「SHR抜け出して?」
「一人で居るの、寂しいだろ。」
こっちを向く。