不良の有岡について。

ねえくすぐったの?と有岡に聞く弟。

「くすぐったらセクハラって言われそうだからしてない。」

「セクハラ?」

「変なこと教えないで欲しいんだけど。」

はいはーい、と有岡はテキトーに返事をして、弟の頭を撫でる。

「風呂入るか。ほら、行くぞ。」

そうして弟をお風呂場へ連れて行った。

…兄弟みたい…。

後ろ姿を見て笑う。弟には兄が居た方が良かったのかもしれない。

今の内に、と課題をテーブルに広げた。

有岡はまた終電までに帰るのだろうか。

携帯を見た。廿楽からのメールは無くて、多分明日課題を忘れるだろう。



< 61 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop