不良の有岡について。
ねえくすぐったの?と有岡に聞く弟。
「くすぐったらセクハラって言われそうだからしてない。」
「セクハラ?」
「変なこと教えないで欲しいんだけど。」
はいはーい、と有岡はテキトーに返事をして、弟の頭を撫でる。
「風呂入るか。ほら、行くぞ。」
そうして弟をお風呂場へ連れて行った。
…兄弟みたい…。
後ろ姿を見て笑う。弟には兄が居た方が良かったのかもしれない。
今の内に、と課題をテーブルに広げた。
有岡はまた終電までに帰るのだろうか。
携帯を見た。廿楽からのメールは無くて、多分明日課題を忘れるだろう。