不良の有岡について。
ソウイウコト。
ほかほか、と擬態語でいうならこれだ。
私は、ほかほかとしている有岡のゴールデンレトリバーのような髪を乾かしていた。
「…で、誰なの。喜美って。」
「あ?」
聞こえないフリか、すっとぼけるつもりか。
少しムカついたので、ドライヤーを近づける。
「熱っ!馬鹿、焦がす気か。」
全体的に乾いたので、ドライヤーを消す。コードを引っこ抜いて、ぐるぐると巻きつけた。
弟は部屋で眠っている。最近、有岡と遊ぶようになってから寝付きが良いみたい。
「有岡、二股とかしてるの?」