不良の有岡について。

何だろう?

住所と電話番号が書いてあ…る。

思い出して、そのメモを一番奥に押し込んだ。


「おねーちゃん、タオルどこー?」


張り上げられた弟の声にびくりと肩を跳ねさせて、返す。


「洗濯機の横にかけてあるから。見てみて。」


連絡網を取って、最初の方を見る。男子の一番。

もう七時だから大丈夫だよね。

有岡の家へ電話をかける。

お母さんが出るかな、本人…は出なさそう。呼び出し音が耳に響く。


『もしもし、有岡です。』

「朝早くにすみません。有岡くんのクラスメートの哀河と言います。」



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