不良の有岡について。

弟は有岡に任せてしまった。少し心配だけど、あの二人似てるから大丈夫かな…。

それにしても、廿楽に会えるか不安。


「おねーちゃん!貝、貝拾った!」


早速貝を拾ったらしい弟は見せにきた。その後を有岡が歩いてくる。

…なんか、色んな視線を連れて。

本人は気付いてるのかどうか分からないけど、女の子からの視線を集めてこっちに近づいてくる。そーゆーのは学校だけで良いんだけど。

でも、少し考えれば分かることだった。


「あ、これ似合ってる。」


不意に私の髪の毛に手が伸びて、ひとつにまとめたシュシュに触れる。



< 98 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop