ケモノ女が愛するオトコ〜草食男子の扱い方〜


――「こらぁぁ!藤崎っ!
何で秋場製菓のトルテサンプルの型が『リーフ型』なんだよ!」


――商品企画開発課の鬼、伊東課長の声が今日もオフィスに響き渡る。

土曜日に藤崎と特別な関係になり、日曜日はホテルからそのまま彼の部屋へと流れ込んだ。

今朝になり初めて自分の部屋へと一旦戻ってそのまま慌ただしく出勤。

正直、私も藤崎も、仕事どころではなかった。
頭の中からすっかり抜けていたけれど、今日は春期サクラスイーツの発表会がある。

社長を始め、会社の重役、部長達に商品化を訴える我が課の明暗を決める重要な日なのだ。

鬼課長がいつにもまして張り切っている。


私達の勤めるこの会社は『エブリデイ・ピープル』。
要はコンビニエンスストアの本社本部である。

『エブリデイ・ピープル』は国内では大手の巨大コンビニチェーン。

商品企画開発課は主にスイーツの企画や、調理パンの開発などを執り行う。






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