ケモノ女が愛するオトコ〜草食男子の扱い方〜


私は怒りで目眩を覚えながら、すっと彼女達の方へと歩いて行った。

「………楽しそうね。
……何の……話よ」

私の言葉に中にいた四人の女達が一斉に私を見る。


「あら。沢森さん。
あなたも聞きたい?
レイナちゃん、今夜藤崎くんを誘うらしいのよ」

「やだ、まだ決めてないわよ」

桐山は身体をクネクネと揺らしながら今話した富田を叩く真似をする。


…ムカムカ……。


「…へえ。桐山は藤崎みたいなタイプが好きなの」

私がそう言うと彼女はウフフと含み笑いをした。

「好きって言うか…、顔だけよ。
後は何とも。

だって冴えないんだもの」

………。

彼を……冴えない、と言ってもいいのは私だけよ。
あんたみたいな女が言っていい事ではないわ。





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