陽だまりの君
ツンツン。
右からほっぺを誰かがつついている。
ゆっくりと目をあけて確認した


「春……来てたの?」


私の隣で春はいつものスタイルで座っていた。
隣にいる春のせいで心臓がまたうるさくなる


「ちょっと千紗見てた気持ち良さそうに寝てるし起こしちゃ悪いかなってさ」


優しいなぁ……


「起こしてくれて良かったのに……今日、遅かったね」


隣に座ったまま話すのはなぜかいつもより倍に緊張する


「あ、先生につかまっちゃってさ」


困った顔をして笑う。
課題の出し忘れで呼び出しだったんだ……


「春は好きな人いるの?」

好きな人に好きな人が気になるのは誰でも当たり前で私も気になっていた
私は春を見る。
いつの間にか近くにある顔に驚いてバッと離れた

「「……ごめん」」

顔が熱い。足を引き寄せて体育座り。赤くなった顔を見られたくなくて膝に顔をうずめた


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