雫がひとつぶ

　海を目指してこの指をむける

　誰かを喪ってもあなたは強く

　逞しいから大丈夫だと

　勝手に思っていたの

　ごめんね

　今は届かないけど

　胸の奥でちりちり痛む

　その手の平を汚して

　守っていてくれたことなど

　あたしは思いもよらなかった

　ごめんね

　今ではもう

　あなたには届かないけど


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