愛してるなんて言わせない
『もしもし』
「今着いた。」
車から南梨に電話をする。
しばらくすると玄関の大きな扉が開く。
あたしは車を降りて南梨の元へと向かう。
「中に紅愛(クレア)いるよ」
「ふーん」
興味なさそうに返事をする。
「今日パパ帰ってくるんだっけ…??」
「え、あぁ…
たぶん。
てかなんで知ってんの??」
「今日パパに聞いたの。」
「そーなんだ。」
「戻ったよぉ」
南梨の部屋に入ると天蓋付きのベッドに紅愛が座っていた。