愛してるなんて言わせない






そんな幸せが崩れたのはあたしが高校生になった頃。


夜中に聞こえるお母様が泣き叫ぶ声、
割れるガラス、
倒れるイスの音や落ちるなにか。



その音が聞こえるたびにあたしは布団を頭まで被り泣いていた。




『お願い、喧嘩しないで。
仲良くして。』


そう思いながら泣いて…

泣きつかれて眠る。


それが日課になっていた。











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