片翼の天使たち~fastlove~
「なに…してるの……?…スミレは……」
涙が目に溜まる。
めんどくさそうに顔を歪めた遥翔は、そばに落ちてたTシャツを拾うと、私を睨みつけるように見た。
「何しに来たわけ?」
3か月ぶりの会話は、虚しいくらい冷たいものだった。
「は、遥翔こそ…なんでこんな」
「別に。お前には関係ない」
「……スミレのこと、本気じゃないの?」
「……」
遥翔はなにも答えなかった。
気まずそうにするわけでもなく
動揺するわけでもなく
ただ……冷たい目をしてた。
「悪い、お前はもう帰れ」
「え~遥翔、まだ途中じゃぁんっ」
めんどくさそうに話す遥翔と
まだ居たそうにだだをこねる女の子。
「いいから。今日はもう無理」
「…しょぉーがないなぁ。今度ちゃんと相手してよぉ?」
女の子は私を1度キッと睨みつけてから制服を着て、すぐに生徒会室を出て行った。