片翼の天使たち~fastlove~






「言い逃げなんか、するんじゃねぇよ」






後ろから回された、あなたの腕。




ワイシャツ越しに伝わる熱に、戸惑ってしまう。







顔を斜めに見上げると、なにかを一生懸命伝えようとする。




遥翔……、あなたがいた。







「俺も…サクラが好きだ」


「え……」





真っ直ぐな瞳


力強い声、言葉





冗談なんて、今の遥翔からは見られない。






好き…?


遥翔…が……?






私たちの距離は


もう、半径1メートルも無く。






紙1枚も入れないくらいだった。









< 143 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop