片翼の天使たち~fastlove~







「うん…っ。遥翔、ずっとずっと好きだったよ」






私がすぐに返事を出すと、遥翔は目を細めて優しく微笑む。



そして、その大きな手で泣きじゃくる私の髪をポンと撫でた。







「笑って、サクラ。あの日みたいに…___」







そう私に言うあなたに応える様に



私は涙を流しながら、笑った。






少し背伸びをして、重なる唇。





一瞬だけ唇同士を重ね合わせ、顔を見合わせると




まるで、ファーストキスをしたときのように


胸が高鳴り、顔が熱くなるのを感じた。







「サクラ、もっかい」






ふわりと包み込むような優しい声の後、あなたの顔がゆっくり降りてきて







私たちはまた



幸せな時を2人で分け合うように







唇を重ね合わせたんだ……____。









< 145 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop