片翼の天使たち~fastlove~





1人、ガックリ肩を落とす私。


なんか、遊園地行く前から疲れたし……。




私の体、絶対1日持たないって。




こんなに騒がしいのは

___初めてだから。






「あ、そういえば遥翔は?」




今まで黙っていたひなたが口を開く。



そういえば、遥翔見てないなー…って、私が置いて来たんだけどね。






「サクラ知ってるか?」

「んー、ごめんひなた、知らなーい」



少しだけ優越感に浸っていると、こめかみから酷い激痛が走った。



「イッターッ!!」




声を上げて叫んでみるも、その痛みから解放されない。




この激痛の正体を私はもう知ってる。

だってこんなことする奴は、あいつしかいない。




「ヤ、ヤダッ!待ってホント痛いから!!」

「うるせー、俺様を置いていきやがって、お仕置きだボケ」




こめかみに当てられた拳は、グリグリと動きがつく。


あー、頭が割れるー!!!




「ま、こんくらいか」

「…はい?こんくらいって、やりす…ハァ……ぎだから」




やっと遥翔が与える激痛から解放された私は、息をあげ顔を歪ませる。

い、イタイ……。




「遥翔いつから来たの!?」

「お前がトボケタ時」





最悪!
1番タイミング悪い時にじゃん!!






< 37 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop