片翼の天使たち~fastlove~
1人、ガックリ肩を落とす私。
なんか、遊園地行く前から疲れたし……。
私の体、絶対1日持たないって。
こんなに騒がしいのは
___初めてだから。
「あ、そういえば遥翔は?」
今まで黙っていたひなたが口を開く。
そういえば、遥翔見てないなー…って、私が置いて来たんだけどね。
「サクラ知ってるか?」
「んー、ごめんひなた、知らなーい」
少しだけ優越感に浸っていると、こめかみから酷い激痛が走った。
「イッターッ!!」
声を上げて叫んでみるも、その痛みから解放されない。
この激痛の正体を私はもう知ってる。
だってこんなことする奴は、あいつしかいない。
「ヤ、ヤダッ!待ってホント痛いから!!」
「うるせー、俺様を置いていきやがって、お仕置きだボケ」
こめかみに当てられた拳は、グリグリと動きがつく。
あー、頭が割れるー!!!
「ま、こんくらいか」
「…はい?こんくらいって、やりす…ハァ……ぎだから」
やっと遥翔が与える激痛から解放された私は、息をあげ顔を歪ませる。
い、イタイ……。
「遥翔いつから来たの!?」
「お前がトボケタ時」
最悪!
1番タイミング悪い時にじゃん!!