ショコラ~愛することが出来ない女~
「だから私はまだ、知り合いにしかなってないんですってば。
でも恋に発展したらいいなって思ってるんです。
失敗したくないので、のんびり攻めてみますよ。
うまくいったら、ちゃんと康子さんにも紹介しますね」
頬を染めて、嬉しそうに話す森宮ちゃん。
数ヶ月前の半泣きだった姿を思い出すと、この話はかなり喜ばしい出来事だ。
「いいわね。森宮ちゃん可愛いわよ。応援する」
「ありがとうございます。
あーほんと、康子さんにいい報告したいなぁ」
「楽しみにしてるわね?」
その後、酔っ払った森宮ちゃんから、庄司くんについて散々聞きだされた揚句、やっぱり酔い潰れてしまった彼女を送るためタクシーに乗り込む。