錬金爆発-アルケミ・エクスプロージョン-
「ネリネは上手く魔法を使えないが、魔力はお前を遙かにしのぐぞ」

 それに、ローグたちがネリネを見つめた。

「ねえ、おじさま」

「なんだね?」

 ネリネはふいに問いかけた。

「どうして他のエネルギーを研究しているの?」

 サージェスは、小首をかしげるネリネに優しく微笑む。

「魔力は尽きることのないエネルギーだね。だけれど、その量は実は人種によってかなりの差があるんだ」

「! そうなの?」

「人の持つ潜在能力に依存しているエネルギーだから、仕方がないんだけどね。それによって過酷な働きを強いられている者も少なくはない」

「うん、ローグから聞いた」

 少女は憂いを帯びた瞳を伏せる。
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